2017年3月

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こんにちは。毛皮と革の店SUN RASCAL(サン ラスカル)です。

陽ざしは暖かいものの、風はまだまだ冷たく、
寒暖の激しい毎日でしたが、ようやくポカポカ春めいてまいりました。



さて、本日ご紹介させて頂くのは、この時期、気になる≪毛皮のお仕舞の仕方≫を少し。*^^*

まづは、ちょっと毛皮屋のウンチクを!(笑)



毛皮は、文字通り「毛」と「皮」からできています。
毛皮にとって重要な毛の部分は、刺し毛(さしげ)と綿毛(わたげ)から構成されています。

良い毛質の条件として、

①刺し毛と綿毛のバランスが良い事。(特に綿毛の密度が濃いもの)

②光沢の良いもの、背中心の柄が鮮明なもの。

③触った時にシルキーでソフトなもの。

…などが、挙げられます。


…と、毛の部分ばかりがクローズアップされがちなのですが、
ところがドッコイ!!毛皮屋が重要視しているのは、もちろん「毛」は大切なのですが、
それよりも「皮面」(毛の裏側)なのです!

当社では、以前購入された毛皮のコートやボアーなどのフォームもさせて頂いております。
それぞれ皆さま、毛皮にまつわる想い出や素敵なストーリーがございます。
お客様の大切な毛皮だからこそ、私たちも慎重に、丁寧に、時間をかけて「お客様の期待にこたえる」よう、作業を進めております。


作業に当たり、「皮」の部分の劣化が激しいと、いくら表面の「毛」の部分が綺麗でも、作業出来ない事がございます。
原因としては、「皮」の硬化、カビ、乾燥、劣化…などなど です。
一見分からないのですが、裏地を剥ぐってみて初めて分かるケースや、
作業を進めていて「皮」の劣化が酷く、縫い目を解いたり針を刺していくと、皮が裂けてくる場合があるのです。


そこで、皆様に毛皮のお手入れ方法(3月編)のお知らせです♪

{1、衿、手首など毛ぐせがついた時}
濡れたタオルで毛先の部分を軽く濡らすか、または霧吹きで軽く水を吹きかけて、
目の荒いコームや金グシなどで、軽くブラッシングし、毛並みを整えます。(毛が抜けたり痛まないよう注意して下さい)
その後、日陰干しで自然乾燥させれば、たいていのクセはとれます。

ただし!その際に、皮の部分まで濡らさないように十分ご注意下さい。

{2、ホコリにご注意}
毛皮は、ホコリがつきやすく、一回の着用でも吸い込んでしまします。そのまま放置しておきますと、毛抜けの原因になる場合もございます。着用したら、毛を痛めないように、軽く叩いてホコリを落としておきましょう。

{3、雨や雪などで濡れた場合}
雨や雪に限らず濡れた場合は、よく振って水を切ったあと、乾いたタオルで丁寧に拭き上げ、ゆっくり日陰干し乾かしで自然乾燥させましょう。

万一、皮まで濡らしてしまった時は、毛皮専門店や毛皮取扱いのクリーニング店に早めに相談しましょう。大量の水分を吸った皮は、なめしが戻って硬化したり、破れたり、劣化の原因となるからです。



細かいことは色々あるのですが、この3点!お仕舞の時期に是非、参考にして頂ければ…と、思います。

何か分からない事や、ご相談などございましたら、メールやお電話などで、ご遠慮なさらずお問い合わせください*^^*

また、クリーニングやリフォームも随時受け付けております。お気軽にご相談くださいませ*^^*

【今回掲載させて頂いた画像は、お母さまのミンクのコートをお嬢様がロングベストにして着たい♪と、リフォームさせて頂きました。】


こんにちは。毛皮と革の店SUN RASCAL(サン ラスカル)です。

昨日は、中学校の卒業式がありました。
SUN RASCALの職人さんの一人も、息子さんの卒業式に出られました。
わが子の成長を実感できた感激の瞬間だった事と思います*^^*


さて、本日ご紹介させて頂くのは、そんな親ごころのストーリー。

SUN RASCALでは、年に数回、高松で展示会を開催しているのですが
その時、毎回お顔を見せて下さるお客様で、
温かみあふれる笑顔と、優しい雰囲気がただようとても素敵な女性です♪


そのお客様が20歳の時に、お母さまから贈られたミンクのコート。
「装う」という事の大切さを、お教え下さったそうです。
当時は、「車の方が良かったのに~」と、思われたそうです(笑)


それから時が流れ…クローゼットに眠ったままになっていたミンクのコート。
テーラー衿のボックス型は、ちょっと時代を感じさせていました。
お母さまの教えられた「装う」大切さの意味を実感されているそうで、
お母さまの気持ちと一緒に贈られた、ミンクのコートをリフォームさせて頂く事になりました。


普段、気軽に羽織れるように、ショート丈のジャケットに。
テーラー衿を、ちょっと可愛い♥がお好みのお客様こだわりのマル衿に。
…リフォームさせて頂きました。


「リフォーム、大変満足しました。」と、メールを下さった時、本当に嬉しく、
お母さまも喜んで下さっていると嬉しいなぁ~♪と、思いました*^^*




こんにちは。毛皮と革の店SUN RASCAL(サン ラスカル)です。

春になると、新しい出会いや人生のスタートの始まりです!
暖かな陽ざしとともに、気分もウキウキしてまいります*^^*


さて、本日ご紹介させて頂くのは、10年以上前からお世話になっているお客様。

「こんにちは~♪」と、玄関ドア―が開いた瞬間、お店の中がパーッと華やかな雰囲気になり、
いつも私は、うっとり見とれてしまいます*^^*
まるで…ミラノマダム!! それはそれは、素敵なマダムなのです。


まだ商品になっていないプレートの段階の毛皮(原材料)を気に入って頂き、
ストールにオーダーメイドさせて頂きました。

ちょっと特殊な材料で、シェアード(刈り毛)されたスペインラビットのダブルフェイス(一枚革)。
シェアードされているので、見た目にFURのモフモフ感はなく、季節を問わずお使いいただけそうです。
ダブルフェイスなので、ボリュームも抑えられ軽やかさもあり、
とても柔らかいのでストールにはピッタリです。


このストール、ただの直線的なストールかと思いきや…
実は、職人の手作りならではの秘密!? が、隠されているのです!
毛皮は、毛が一方方向に流れているので、どうしても毛流れに沿ってツルッとすぺっていくのですが、
SUN RASCALでは、お客様に使い心地良く愛用して頂きたいので、
職人みんなで知恵を絞って丁寧に仕上げてまいります。


数枚をつなぎ合わせてプレート状になっている材料を一旦ほどき、
毛流れやボリューム、柄などを考え再度縫い合わせます。
長さや幅など、仮縫いをしてお客様のイメージ通りのイッピンをお作りさせて頂きます。


こうやって出来上がったFURを、お客様に気に入って頂け
ご満足頂いた時に見せて下さる笑顔が、私たちにとって一番の喜びです*^^*